2011年1月19日水曜日

電気こたつ 後を絶たない火災

引用

暖房器具の代表格であるこたつ。比較的安全と思われがちだが、火災などの事故は後を絶たない。独立行政法人の製品評価技術基盤機構(NITE)は、電気こたつの不適切な使用で発火する再現実験を実施し、注意を呼びかけている。
NITEのまとめでは、こたつの事故は05~09年度の5年間で、179件(豆炭こたつなど電気こたつ以外の22件を含む)もあった。同時期に999件あった電気ストーブの事故に比べれば少ないものの、179件中22件は死亡事故で、計27人が死亡した。このほかにも重傷事故が3件、軽傷事故が29件あり、1室以上の火災も85件に上った。
死者27人中19人は60歳以上だった。また、179件のうち、「製品に起因する事故」は42件で、「もっぱら誤使用や不注意な使い方」などが原因とみられる「製品に起因しない事故」が59件と約3分の1を占めたのが目を引く。
この59件を現象別にみると(1)「ヒーター部分に可燃物が近接したことにより焦げた、発火した」25件(2)「屈曲、荷重などの負荷でコードがショートし発火した」14件(3)「故障のまま使用したことでヒーターが過熱し発火した」4件--などだった。
(1)のケースとしては、05年4月に山形県で発生し、80歳以上の男性1人が死亡した民家火災がある。電気こたつの中に衣類を入れて乾燥させていた際に、ヒーターのカバーに衣類が接触し、着火したとみられている。
(2)のケースでは、08年11月に山形県の民家で発生し、隣家と合わせ2棟を全焼した火災がある。電気こたつのコードが家具などに踏みつけられるストレスを受け、短絡・スパークしたのが原因と推定されるという。
NITEは(1)について二つのケースで再現実験をした。一つは、電気やぐらこたつで座椅子を掛け布団と一緒に深く押し込んだ場合。こたつの中で掛け布団がヒーターのカバーに当たり、徐々に熱がたまっていき、約30分後に発火して炎が大きく上がった。
二つ目は、電気やぐらこたつの中に冷たい衣類を多く入れて温めていた場合。一般家庭でもやりがちだが、同様に衣類がヒーターのカバーに当たったため約30分後に発火し、燃え上がった。
両方の場合とも、布団や衣類が蓄熱し続け、200度を超えて発火した。こたつの周囲に人がいれば、焦げ臭いなどの異変に気づく。だが、外出などで無人だと、火災につながる危険性が高い。
NITE製品安全センターの長田敏参事官は「こたつは熱源と燃えやすいもの(布団など)が一体の構造になっており、正しく使わないと危険だと認識してほしい。留守にする際に『電源を切り、電源プラグを抜く』を徹底することが大切だ。一方、豆炭こたつなどでは一酸化炭素中毒に注意を」と話している。

 

けっこう危険なんですね…

気をつけたいと思います。